美術鑑賞手帳

主に美術館巡りの記録。たまに雑記。メインはインスタ@dillettante.7

2019-07-12から1日間の記事一覧

クリムト《接吻》をみて

クリムト展に行ったので、昨年の秋、ウィーンに《接吻》を観に行った時のことを振り返ってみる。 念願のクリムト! いくら画集をみても分からなかった質感がついに目の前に。想像していたよりもずっと厳かな煌めきだった。 この絵を初めて観たとき、幼心にど…

クリムト展 ウィーンと日本1900

東京都美術館 クリムト展に行ってきた。 今回は音声ガイドがおすすめ。 《女の三世代》の前で、マーラーのアダージェットが流れたのがすごく良かった。 人生の三世代は多くの画家が取り上げたテーマだけど、女性を描いたものは珍しいそうだ。 「自分には関心…

ウィーン・モダン展

国立新美術館 ウィーン・モダン展に行ってきた。 今回のメインビジュアル、《エミーリエ・フレーゲの肖像》は、青紫の地に金の装飾が揺らめく肖像画。 個人的にこの色合いにはなんとなく、クリムト自身を連想してしまう。 展示ではエミーリエの視線の先辺り…

速水御舟展

紫陽花が咲いているうちにと、山種美術館の速水御舟展に行ってきた。 速水御舟のどこが好きかといえば、まずはその名前から…というぐらいには、この画家が好きだ。 速水御舟は生涯に渡って、自分の絵に型ができることを恐れ、常に新しい挑戦を続けた。 その…

クリスチャン・ボルタンスキー展

国立新美術館のクリスチャン・ボルタンスキー展に行ってきた。 魂の重さは21グラムとか、死は青い光を放つ、とか… 死を研究した科学者は沢山いるけれど、果たして普通に生きていて、それについて深く考えるだろうか。 子どもの写真が多いからか、あるいは工…

ジョゼフ・コーネル展 コラージュ・モンタージュ

千葉県佐倉市にあるDIC川村記念美術館のジョゼフ・コーネル展に行ってきた。 東京駅からの直通バスを使うと、行きも帰りも一本だけなので、半ば強制的に、自然の中でゆっくりすることになる。 いつも時間の隙間を縫うようにして美術館に行くので、こんな風に…

松方コレクション展

上野 国立西洋美術館の松方コレクション展に行ってきた。 日本語で「かなしみ」は、美に通じる言葉だと、言っていたのは、誰だったろう。 今まで色々な睡蓮を見たけれど、こんなに悲しくて美しい、モネの睡蓮は初めて見た。 日本の人々のために、美術館をつ…